先日、経営者の会合で雑誌プレジデントを出版している、
(株)プレジデントの藤原昭弘社長の講演があり、
有意義な話を聞きました。
プレジデント社の社長さんですから、
世の大経営者とは、
親交を深くさせていただいている、とのこと。
その中で、とても面白い話を聞きました。
海魚のカマスの話です。
当日の講演の中で、
これだけは忘れないでください、
と言っていた話です。
あの歯が鋭くて、肉食(魚食)で白身魚のカマスです。
どう猛です。
カマスの中には、体長180センチにもなり、
人間を襲う種類もいるそうです。
その養殖業者の社長の話ということで。
海でいけすを作って、
そこに元気なカマスを100匹放り込んで育てます。
元々どう猛ですから、エサも勢い良く食べます。
その勢いたるやスゴイらしいです。
その後、いけすを半分に区切って、
その100匹を区切った半分のエリアに押し込みます。
真ん中には透明なアクリル板を仕切りとして置いておく。
エサは、区切っても今までと同じように、
いけす全体に放り込みます。
カマスの数は変わらないのに、半分に狭くなった挙句、
与えられるエサも半分に減るわけです。
一匹もいないもう半分の方にも、
エサが放り込まれるものですから、
元来どう猛なカマスは、アクリル板にどんどんぶつかって、
向こう側のエサを食べようとします。
それはもうぶつかり具合は半端じゃないそうです。
しかしながら、アクリル板があるから行けないわけです。
するとどうなるか?
さすがのカマスも学習します。
ああ向こうにはエサが投げ込まれても、
食べに行けないんだと。
あきらめです。
どうせ食べられないんだからと。
カマスなのに、まるで「ししゃも状態」です。
そこまで来たら、アクリル板を外します。
するとどうなるか。
どう猛なカマスでも、あきらめモードですから、
向こう半分の一匹もいない方には、行かないそうです。
仕切りも無く、エサが放り込まれるのに、です。
慣れや、思考の枠というのは、恐ろしいものです。
どう猛なカマスでさえ、どうせ駄目だから、
と「あきらめカマス」になってしまうのです。
本当に「ししゃも状態」です。
カマスの誇りはどうしたのでしょうか?
がしかし、
このあきらめカマスを一瞬にして、
元のどう猛なカマスに変身させる方法があるというのです。
なんだか分かりますか?
考えてください!
一瞬にして、です。
どうですか?
正解は・・・
海から捕ってきた、
「たった1匹の元気カマス」を、いけすに放り込むだけです。
あきらめカマスの集団が、
えっ、食べられるんだ、と一瞬にして悟り、
もとの元気なカマスに戻る、というものです。
「なるほど!」と思ったでしょう。
私も、常に元気のいいカマスでありたいですし、
皆さんもそうでしょう?
この教訓は、たとえイケテル人でも、
いかに思い込みや、考え方の枠に囚われているか、
ということです。
過去の経験にとらわれて、
「どうせ出来ないよ」「ムダだ」ではなく、
今は違った状況かもしれない、ということです。
私もまた、元気なカマスであり続けたい、と思いました。
皆さんも常に元気なカマスでいきましょう。
あきらめないで、ぶつかりましょうよ。
そこにはきっと違った世界が開けています。
お読みいただいてありがとうございました。
つづく・・・。