私の座右の銘は、
「人は石垣 人は城 情けは味方 仇は敵なり」です。
私が大好きな言葉の一つです。
これは、戦国時代の名将、武田信玄の有名な言葉です。
信玄は、いわゆる“お城”を造らなかったことでも有名です。
つつじヶ崎城という、信玄が居城にしていた所もあるのですが、
城と言っていますが、実際は広大な館(やかた)です。
忘年会等で、たまに来賓の皆さんの前で「武田節」を
唄うことがありますが、あれはサビの部分だけです。
全部唄っていると長くなるので、サビだけにしていますが、
「武田節」はすばらしい唄です。
全文を載せますので、節をつけて歌ってみてください。
「武田節」
甲斐の山々 陽に映えて
われ出陣に うれいなし
おのおの馬は 飼いたるや
妻子(つまこ)につつが あらざるや
あらざるや
祖霊(それい)まします この山河
敵に踏ませて なるものか
人は石垣 人は城
情けは味方 仇は敵
仇は敵
つつじヶ崎の 月さやか
うたげを尽くせ 明日よりは
おのおの京をめざしつつ
雲と興(おこ)れや 武田武士
武田武士
この唄の意味は、
夕日に映える甲斐の山々を見ていると、
出陣にあたって、心に心配事は無い。
みんな日々、馬を飼ってその世話をちゃんとしているか
(イザという時の為に、日頃の行いが重要だ)。
妻子はつつがなく暮らしているか
(妻子がつつがなく暮らしていることが大切である)。
この素晴らしい山々を我々の力で守ろうではないか。
みんなで京をめざし、志を高く持って進もう。
それが、武田武士としての本懐である、と。
信玄が言いたかったのは、国を守るのも、滅ぼすのも、繁栄させるのも、
人であって、石組を組んで築き上げた、城ではない、ということです。
さらに、“人が財産だ”という以上、人絡みのこともいろいろあるわけで、
そのことについて、情けは自分の為になるが、憎
悪や恨みという感情は、自分の為にならない。
という意味です。
この一節で重要なのは、感情、自分の心の在り方を言っている、という事です。
私は、「武田節」を唄うときは、この言葉にいつも感動して、“かくありたい”
といつも胸に刻みつつ唄っています。
そして、いつも涙が溢れ出てきます。
今回も読んでいただいて、ありがとうございます。
つづく・・・。