シリコンバレーを視察して、
イケテル企業文化のあり方を学んだのですが、
そんな中で、未来のIT社会はどんなものか?
という視点で、「エッ、オオ~!」
と思う話しがあったので、お話しておきます。
世界はアクアの登場を待っている!
世界は大激変していく。
多民族国家であるアメリカ、及び世界を見ても、
英語を中心とした、IT技術の革新だけでは、
アメリカ国内、ひいては世界の英語圏以外の国々との間に、
IT格差社会が訪れ、拡がることになる
ITを駆使できる、英語圏の感度の高い人々のみ
人生がよりハッピーになり、他の人々は、置いていかれる。
グローバルIT企業は、これを好しとしているわけではない。
グーグルなどが、研究を開始した近未来図、それは
「文字のいらない(極力省いた)、ビジュアルで
世界とコミュニケーションできる世界だ」
考えてみれば、多民族国家のアメリカでは、
街中はピクトグラムやイラストで溢れている。
英語はむしろ少ないくらいだ。
缶詰には、必ずイラストを入れる。
同じ形の缶詰は英語が読めない多くのヒスパニック系や
アフリカ系アラブ系、アジア系のアメリカ人にとって、
何が入っているのか中身すら確認できないのだ。
今、まさにグローバルIT企業が
“ビジュアルで世界とコミュニケーションできる”
研究を開始し始めた。
ビジュアルで考えや思い、そしてその成果・対価を得るのも、
ITデバイスの中のビジュアライズされたソフト・サービスで、
簡単に入手できるような世界に、5年後はなっている。
今のアクアに足らないものは、まだまだ様々あるだろう。
しかし、時代の流れ、大激変期の今がチャンスなのだ!
この機を逃す手はない。
ちなみに、シリコンバレー周辺にはレストランやコンビニなど
お店が一店舗もありません。
そんな状況なので、広大な敷地の社内のビル内に
カフェやレストランがある感じなのです。
まあ、社内にレストランがなければ、
外に出ても食事はできない状況なのですが。
外で食事をしたい場合は、車で20~30分移動して食事する、
といったところです。
そんなことで、まず発想からして違う、
それがシリコンバレーのグローバルIT企業なのです。
グローバルIT企業社員たちの平均的資質
グローバルIT企業は、自由な気風の中に厳しい自己責任
というアメリカならではの社会的文化の上に成り立っています。
自由な気風と自己責任の車の両輪なのです。
そんな文化的背景も垣間見てきたのですが、
その流れで言うと、たとえば、
ニューヨーク近郊に家族と同居している、
大学卒業したての女性でも、仕事さえあれば、
アリゾナの砂漠でも引っ越して働く。
アメリカ人にとっては、転職するという事は=引っ越しもする、
という文化なのです。
なので、そもそも日本とは社会的文化が違うと言えるでしょう。
ところで、私はグローバルIT企業の本社を視察見学していて、
各社に共通する感心した事があります。
それは、世界中から「Aタイプ」と呼ばれる、
バリバリ働く人財を採用しているにも関わらず、
どこでも社内には、各社が大切にしている
「ことわざ」や「格言」があちこちに大きく貼られていることです。
可視化ともいえますが、売上・業績はもちろんのこと、
会社が大切にしている、理念やクレドは言うに及ばず、
仕事の仕方に至るような格言も随所に貼りだされています。
グローバルIT企業と言うと、誰もがイメージするような、
シンプルで仕事がはかどりそうなオフィスを想像しますが、
実際のオフィス内はまったく違います。
むしろ雑然といった印象です。
しかし、単に雑然としているわけではないのです。
理念・クレドから始まり、格言やことわざが、
目のつくところに貼ってあるのです。
まあ、装飾やイラストなども、
あっちこっちに楽しい感じで施されて貼ってあるのですが。
むしろ、ところ狭しと何か貼られている感じです。
たとえば
「パーフェクトを求めるよりも、今の仕事を早くやり遂げよう!」
こんな格言が、あちこちに貼られているのです。
(多くの会社を見学しましたが、
オフィス内は撮影厳禁で撮れませんでしたが)
つまり、そこまでして自社のあるべき人財の像や、
企業文化を大切にしている、ということです。
そんな、グローバルIT企業は
「イノベーション=革新」を起こすことを、
そもそも目指している、と書きましたが、
具体的なネットの未来として、どこでも口をそろえて、
話していた近未来、それは
一つは
グーグルなどの検索の時代の流れから、
SNS=集合知という捉え方の時代になっていく。
自ら検索しなくても、SNSを通じて自分の疑問や考えについて
瞬時に世界から返答がある。
そんな時代がすぐ来る、とのことです。
今年の1月にはグーグルのアクセスを
フェイスブックが抜いたそうです。
(このことは、フェイスブックを始めとした、
グーグル以外の企業が言っていたことです)
二つ目は、
もともとアメリカは多民族国家です。
ヒスパニック系やアフリカ系アラブ系の方々がものすごく多い。
アメリカ国内でさえ、英語が読めない人がものすごく多い。
だから形の同じ缶詰には中身のイラストが必須になるわけです。
そんな文化的背景の中で、研究し始めたもの、
それは言葉が要らないコミュニケーションです。
ピクトグラム(トイレのマークのようなあれのことです)やイラスト、
キャラクターで全てを伝えていこうという研究を始めたそうです。
私はその話を聴いて、
「近未来はアクアの時代だ」
「世界はアクアの登場を待っている」
グーグルなどが研究し始めた未来、それは言語に極力頼らず、
直感的に以心伝心できる未来だったのです。
とまあ、シリコンバレーで感じた事を、
改めて4月を迎えるにあたって、書いてみました。
正直、好循環のスパイラルというものは、すごいものですね。
なんというか、スピード感が違います。
底辺に流れる社会文化の違い
(社員はすぐ転職するし、会社はすぐファイヤーする)
があり受け入れがたい面もあるのですが、
短い期間で人材を育て上げる手法
(多くのシリコンバレー企業は3~4週間で新卒だろうと即戦力です)
など、イイ意味でのカルチャーショックを受けた視察ツアーでした。
つづく・・・。