「ザッポスの奇跡」という本で有名な
ザッポスの本社はラスベガスにあります。
そんな関係でラスベガスにも行きました。
ザッポスは日本では今はまだメジャーではありませんが、
アメリカでは誰しも知る主に靴を売るネット通販会社です。
徹底的な顧客第一主義を貫き、
リピーター率が75%と高いのが特徴です。
熱狂的なザッポスファンと社員を含めて
アメリカでは「ザッポニアン」と呼びます。
そのザッポスへ行っても大歓迎で、
セミナーと社内見学も刺激的で大変勉強になりました。
ザッポスは他のグローバルIT企業にさらに輪をかけて、
企業文化を大切にしています。
他のIT企業も女性社員が多いのですが、
ザッポスはさらに女性社員が多い企業です。
社内を見て回ると、
8割以上が女性な感じを受けたのですが、
全社的には6割が女性だそうです。
ここで、そのザッポスが大切にしている、
企業理念・企業文化を端的に表している、
10のコアバリューを紹介しておきます。
① サービスを通してWOWを届けなさい。
② 変化を受け入れて、その原動力となりなさい。
③ 楽しさとちょっとした奇抜さをつくりなさい。
④ 間違いを恐れず、創造的でオープンな心を持ちなさい。
⑤ 成長と学びを追及しなさい。
⑥ コミュニケーションを通して開放的で正直な人間関係を築きなさい。
⑦ チームと家族の前向きな精神を育てなさい。
⑧ 限りあるところから、より大きな結果を生み出しなさい。
⑨ 情熱と強い意志を持ちなさい。
⑩ 謙虚でありなさい。
どうですか?
この企業文化・経営理念ですが、グローバルIT企業は、
この理念・文化が驚くほど似ているのです。
じっくり、この10のコアバリューを観ていくと、
日本の企業の理念やクレドのように思えてきませんか?
結局グローバルIT企業が大事にしていることも、
徹底した顧客主義に基づく、自己成長と学びなのです、
日本と同じなのです。
むしろ日本企業以上に理念・クレド・企業文化を
徹底している、と言えるでしょう。
私が感じた、ザッポスに関することは、
不況の中伸びるためには、会社の文化を強く打ち出すこと。
利益以上のものを求めている。
自社のビジネスモデルは「夢」である。
上司は常に部下の夢を確認しながら、指導を行っている。
たとえばクリスマスに家族を楽しませるなど、
小さな夢も大切にしている。
特に面白い?のは、
ザッポスに入社した社員は
4週間みっちり新人研修を受けるのですが、
その研修を受けたうえで
「ザッポスに向いていない」と思われる人は、
会社が3000ドル払って、辞めてもらうそうです。
社内見学をした時も、10数人ほどが研修を受けていました。
さらに7週間がたった時点で、
給与水準として米国のコールセンターの水準に並ぶ
(コールセンターですから、
それほど高くない給与を意味しています)。
それ以上の定期昇給はなく、
後は身に付けたスキル(=スキルセット)
によって給料が決まっていく。
日本では、ザッポスというネット通販会社は無名ですが
(そもそもアマゾンに買収されましたが、
アマゾン色に染められなかった事で、
ザッポスの勝利と言われています)、
日本でも近々多くの一般の方々が知る会社になります。
ザッポスという社名、覚えておいてください。
つづく・・・。